*最近よく出会う堅牢度不良について
最近よく出会う堅牢度不良に事案ですが、最近ポリエステル/コットンや
ポリエステル/レーヨンなどの混紡素材が多くそれにポリウレタンを入れストレッチ素材が良く見受けられます。
またポリエステル100%も多く、それに同じくポリウレタンを一緒に編みこんだストレッチ素材を多く見受けられます。
それらの素材で堅牢度不良で洗濯堅牢度の液汚染、色泣き、昇華、摩擦などの不良が良く見受けられます。
でもこれらの不良の原因の中にはポリウレタンに汚染した染料が後から少しずつ吐き出され堅牢度を悪くするものがあります。
しかしこの問題は工場が出来る限りの丁寧な処理をしても根本的に改善できる限界がある為、ある程度やむを得ない部分があり、それは厳選された染料を使ったり、特殊な加工方法を使用したりと特別な方法が必要な為、発注側もコストと見合わせた品質基準を検討しないといけない部分はあります。
最近それとは違い、もっと単純に洗浄不足による堅牢度不良を見受けられることがあります。
内容はというと本来ポリエステル混はポリエステルを染色した後にRC(還元洗浄)をしないといけないのですが、その工程を省いて加工された結果、堅牢度の悪い生地が出来上がっている時があります。
それに関し加工場側の見解で「最初に出した見積もりだと生地値が高いから安くしてくれ」と発注側に値切られ、RCを省いた見積もりを再提示。堅牢度が低下することもインフォメーションした上(本当かどうか?不明だが)で客が
「安くなるなら何でも良いので…」という流れで生地が加工されることがありました。
そもそも生地を購入する側がポリエステル混の組成生地を購入するのにRC
(還元洗浄)という工程は何か?を知らずに購入していることが多いのではないでしょうか?
生地を作る側はこの工程を省くと結構なコストダウンになります。理由は使用する薬剤コストは染色する際に使用する助剤コスト(染料以外の薬剤)より高いし、工程も短くなるので、RCをしなければ染色加工賃はかなり安くなると想像出来ます。
その反面、工場側はその工程を省くと堅牢度的にどれほど危険なことかも十分に分かっているはずです。
仮にもしこの工程を省くことで起こった堅牢度不良を修正する必要が発生した場合、省いたコストの何倍もコストが掛かる修正加工が撥ね返ってくるということも。
それでも、その重要な工程を省いてまでコスト下げないといけない事情、生地値が合わない、というよりもその生地を使った製品コストが合わないという現状があるのだろうか?もしそうならそもそもその製品値段の設定自体が間違っているのではないか?と思わずにはいられない。
昔よく言われた「安かろう悪かろう」が一時良くなり、「安くて良いもの」に変わりかけていたが、最近このような問題に出くわすことが多いということは
昔の「安かろう悪かろう」に逆行しているような気がする。
そういう状況でお困りの方で打開策を模索しておられる方はKyit.jpまで。