ECは、その構造的欠陥により行き詰まるのか?

ECは、その構造的欠陥により行き詰まるのか?

小島健輔が指摘『値上げで露呈した宅配便とEC物流の構造的欠陥』 — このままではECは行き詰まる
http://shogyokai.jp/articles/-/1810

小島健輔氏は難しい言葉を使われていますが、
①二重物流によりEC専業は行き詰まり
②実店舗を持つ所は実店舗を活用したクリック&コレクトにより反撃
③EC専業は出店者からの直送で対抗するべし
ということです。

”二重物流”によって効率化出来ている面も多くあるので何とも言えません。
見逃してはいけない点は、なぜ、宅配業者は大幅な値上げが出来たのか?という点だと思います。
・ECがスタートした時には、宅配業者は荷物を多く取り扱いため、値下げ競争をした。
・物量が想像を上回ると、捌ききれなくなった。
・この時、EC業者と宅配業者の力関係が逆転した。
「荷物が届かなければ意味がない」
・結果、宅配業者の値上げが成功した。
・宅配業者の値上げ分は消費者には転嫁されていない。

クリック&コレクトはアパレル側は便利でしょうが、消費者の気持ちを忘れていませんか?そもそも服を買うために店に行くのが面倒なのです。だから、わざわざお店まで取りに行くのは、もっと面倒なのです。

二重物流も問題かもしれませんが、対面配達と再配達もロスが大きいので、コンビニ受取りが増えたり、受取り拠点サービスが増えるでしょう。スマートロックを組み合わせたり、ドアに宅配ボックスが組込まれたりするかもしれません。ラストワンマイルはUBER の仕事になるかも。

宅配業者のロスが減ってくると宅配業者の体力がついて、もっと多くの荷物を取りに行くために、また値段競争が始まると思います。
この時、また、力関係は逆転します。

アパレル業界でも、アパレル側に売る力が弱ってきているので、工場との力関係は微妙に変化してきていると感じます。この変化を掴んでいるところが、10年後生き残っているのではないでしょうか?

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