ひと手間掛けて、要らぬ二手間を省いて、銭モウけ!!  ”原材料の検収について①”

ひと手間掛けて、要らぬ二手間を省いて、銭モウけ!!

”原材料の検収について①”

どの業界でも、どの業務でも、問題が起こった時、”ああ、、あそこでチェック入れておいたら、防げたのに!” ってこと良くありますよね。
その問題が原因で、業務が増え、納期が遅れ、要らぬ経費や、ペナルティーが発生して、利益が残らない。。。
負のトルネードに陥ってしまって、、、、本当に骨折り損のクタビレ儲け。。。。
でも、人数削減・品番数増加・ロット減少の中で、しなければならない業務山盛り・手が回りません状態で、教科書的なこと言っても現実的ではないですよね。

そこで、効率よく問題発生率を抑え込むために、ひと手間掛けて、後々の面倒が起こる率を抑え込む方法に関して考えていきたいと思います
(とはいっても、私も、なかなか前もってしておくべきひと手間が思い至らなくて問題が起こってしまい、”後悔先にたたず” やらかしてしまうのですが、、、)

先ずは、”原材料の検収”に関して

衣料品において、生産管理上・品質管理上、原因及び影響を考えた場合、使用する原料/生地の納期・品質はとても大事なことです。

品質管理に関して、海外生産で良く日本のアパレル/商社がなされている手法は、バルク反の振り落ちを検査機関に送って、縫製生産前に混率、各種染色堅牢度、物性検査を行うものです。
企画進行中の製品サンプルでされる場合も有りますが、洗濯取扱い絵表示内容の決定にも必要な試験です。
当然、その商品に求められる物性基準をクリアーしているかどうか?を確認するためには必要なことです。
日本サイドにおいては、この部分に関しては、検査機関からの報告書が来るため、皆さん周囲されている部分だと思います。

今回は、それとは別に、縫製工場に入った段階での生地の検収に関して少し話したいと思います。

縫製工場側からすれば、100%安定した原料が、生産計画通りに入荷すれば、非常に助かるのですが、そのようなラッキーなことは余り期待できません。
この辺の状況は、日本サイドではなかなか見えにくい部分なんですが、製品での品質問題に深く関わってきますので、少し理解を深めて頂いた方が後々手間が省けるかと。
この部分は、アパレル・商社の方が自ら検収できるわけはないので、工場に理解してもらい、協力を得て、持続的に行っていく仕組みを作ることが、ひと手間かと。

<理解することで、得する知識 ①>
検査機関の生地の試験内容では、製品上で起こるこ生地が起因する問題を全て防ぎきれない。
漏れやすい内容:
a ロットによる物性のブレ
b 収縮率・スキュー(捻れ) ==> 発見されるのは、先上げサンプルの検査機関の試験後が多い
本生産生地検収でなければ見つからない項目:
c ロットによる色ブレ(生地によっては、1ロット内であっても、各反ブレル場合有り)
d 視覚による検反① : 針筋・目割れ・横段・ネップ・スラブ・引け・目飛びetc
e 視覚による検反② : タテ目・ヨコ目の通りと角度etc
f 視覚+による検反③ : 生地表面感 + 手触り・風合い
g 視覚による検反④ : 色ムラ・汚れ・ウオータースポット・染料飛びetc

d ~ g は、検反作業で、通常なされていると思います。(但し、全反か?AQLか??? この部分又後で)

この中で、工場に依頼してひと手間かけてもらう部分は
a カットソーがメインになりますが、生地幅と目付です==>縮率と大いに関係します。
総長が判っている場合 : 重量 ÷ (実測幅 x 総長) = 目付
総長が判らない場合 : 1ロット毎に2-3反抜き取りで、目付計測
b 毎ロットごとに、工場でできる簡単な縮率・スキューの試験を行ってもらう。
c カラーバンドを作ってもらうことが簡単で見つけやすい。

目付計測

簡易縮率・スキュー試験


カラーバンド(光源を一定にする為のカラーボックスにて:D65)

各委託先の工場で、既にそれぞれの方法で、類似する管理方法を取られていると思いますが、一例として。

イメージ持ってもらえたでしょうか?
目付を計る機器やカラーボックスは見られたり、実際使用されている方も多いと思いますが。

次回、もう少しこの続きを具体的に。

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