「サスティナブル」がもたらす危機

「サスティナブル」がもたらす危機

サスティナブル=持続可能 というキーワードが話題になっています。

地球環境への負荷がかかるサプライチェーンは、消費者から選ばれなくなる、という文脈だと思います。
業績向上のきっかけが欲しいアパレル業界には、このようなムーブメントが数年ごとにやってきます。しかし、本気で考えているわけではなく、結局は「キャッチコピー」としか捉えてないので、根付きません。

アパレル業界で環境対策の商品というと、川上分野の「農薬を使わないオーガニックコットン」があります。有機農法という意味で、オーガニックの農作物と同義です。

「オーガニック野菜」はなぜ受け入れらるのか?

農薬が環境に良くないからでしょうか?違います。農薬が「人体」に悪影響で、農薬を使用した野菜には残留農薬があって、人体に悪影響だから、無農薬=有機農法が受け入れられているのです。もし、農薬が「人体」に悪影響ではなく、「環境負荷」にのみ良いものだとしたら、消費者は、その分のコストUPを受け入れるでしょうか?

今のオーガニックコットンは、はかってかはからずか、「農作物」が作った「オーガニック」という言葉に「アパレル」をのせることで、あたかも「体にいい」というイメージを消費者に与えています。「オーガニックコットン」の本来の意味と異なります。

このような方法論で、本当に消費者に受け入れられるのでしょうか?
見かけだけなのであれば、やらないほうがマシな気もします。

この業界は、今までも散々消費者を踊らせて来たわけで、そろそろ本質に向かい合ったほうが良いのではないでしょうか?

アパレルのサプライチェーンで、サスティナブルな取組が最も必要で効果的なポイントは、染めた生地や糸を使い切って商品にし、商品を売り切ることだと思いますが、皆様はいかが思われますか?

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